狒々

仕事を休んでいる。穏やかな時間が過ぎ、一人で考える時間が増え、残念ながら自分らしさみたいなものを思い出している。わかっていたつもりではあったが、やはりどうやら会社員のような生活は向いていないらしい。

久しぶりに何も思い詰めず夜更かしをしていたら、大学生の冬休みみたいな気分になってきて、部屋の掃除を始めた。本棚を整理して、ずっと読んでいない雑誌をまとめた。あんなに好きだった大森靖子さん特集の雑誌を全てまとめた。今の兵器と女の子と神様を併せ持ったような大森靖子さんの音楽も少しは冷静に聴けるようになってきたけど、ナイフ1本持って戦う孤高の詩人がおれは好きだったんだ。でもまあそのままじゃ売れないよな〜っていうのも今ならわかるし、地続きなんだなっていうのもちょっとわかるようになった気がした。

その他にも昔買った本を流し読みしたりして、当時のこととか思い出していたら少しセンチになって、ずーっと前に初めて買ったタバコを取り出してベランダで一本吸った。少しむせた。おれは一人だな〜って思った。でも寂しいとかじゃなくて、そういうもんだな〜って思った。なんか少し大丈夫な気がしてきた。