2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

かみさまにあいたい

まもりたいもの、大切にしたい人、大切にしたかった人、美しいと思い尊重したい人たちは、この肉体や物理や属性や通念やそうして与えられた権利・ルール・物であるがゆえに愛おしい部分、によって全てを大切にすることなど出来なかったし出来ないし、これか…

肺とオレンジ

ここではなんにもなかった、どこに逃げたってどこにもいけないのだとしたら、逃げきれないぼくのほうが恥ずかしいのであった、ゆらめく蜃気楼のような、蔓延るデング熱のような、笹鳴く、ほどなく生きる、たった一秒を生きることがこんなにも難しい、いち、…

ドルフィン・キック

つけっぱなしの風鈴の音がまず耳に残る、全身を包む膜のような疲労、漠然とした不安の煙が頭の周りをキュルキュル、リンリン、リンリンリン、夏の気だるさ身体のだるさ、スマートホンばかりいじくって、胸の奥の方にある左の扉をひっかいて、左脳からとめど…

まず五感

発汗、夏の夜の暑さは暑さ以上に何かまろやかな意味を含んでいるように感じる、換気扇の音、鳴り止まないのはぼくがそれを止めないから、裸になる、もうこれ以上外側を剥ぐことはできない、骨身、内臓、脳、細胞、全てが物理かもしれないがそれが集まって一…

パターン青

感性が死んでしまう、感性が死んでしまうことに対する恐怖が恐ろしいのは、感性が死んでしまったことに気付く感性もその時すでに失われてしまっているからだと気付いた時にはもう遅いもう遅い、捉えられない瞬間が、流れてこない言葉が、流れていく脳と身体…

夜の名前、朝の名前

いつだって寂しさと手を繋いでいるというのに、塞がっている両の手をこれ以上誰と繋ごうというのかね、自分の持ち物、名前や身体、社会性、思想や目指すもの、かつての夢、呪いと願い、全てがチグハグでメモリ不足のような感じで、全身がしっくりこないまま…

夜と銃弾

「君の愚かなところを愛してあげられるのはわたしだけ」と言われたことがある。言葉は言葉であるが故に言葉以上の意味を殺し、言葉程度の価値しか持ち得ないけれど、その言葉は言葉として、完璧な役割を果たしていたと思う。"何を言ったかでなく誰が言ったか…