いつだって老後

少し前、寝落ちする直前に薄れる意識の中で書いた「無くしたものも手にしたい」という文章が何となく胸に引っかかっている。おれってそんなこと思っていたんだ。無くしたものを数えたり数えなかったりして、それをまた拾い直すなんてこと思ってもみなかった。でも確かにそう、本当は全部手に入れたいし、全部うまくいきたい。こないだイラストレーターのmajoccoさんと少し話した時、カジュアルに「命をかける」って言うからギョッとしたけど確かにその通りで、命って案外簡単にかかっている。部屋の外に出て事故ったら簡単に失うし、生き続ける以上常に命は一定の危機に晒されている。世界に存在しているという意識の輪郭がハッキリしていてこの人すごいなあって思った。おれたちはいつだって命懸けで生きている。いつだって老後、生まれた時からずっと老後。余命をどう使うか、100年分考えておいた方がいい。あ、余命百年ってバンド名、そういうこと?