うつうつくしい

1999年に世界が終わるっていうの、なかったことになってるけど、実際はとっくに終わってて、終わりの中を生きてるんじゃないかと思うことあるな。

コンクリートが、本当にコンクリートになっていくようだと話したあの埃臭い部屋の窓から差し込む夕陽の美しさは間違いなく君がいたからだし、おれに優しい瞬間があるとしたらおれのおかげでなく誰かのおかげであることは疑うべくもない。おれが個人として存在している時の自意識の醜さは言うまでもない。贅肉のついた精神をしている。透明になる瞬間を知っている?おれは情報過多でキャパオーバー、悪い意味で機械になっていく。独りになることが出来ない。

つまらないお菓子の包み紙が魔法のように思えた時間は終わった。夕闇は夕闇らしく帷を下ろす。

死は強い、とにかく強い。おれが死にたくても友達は助けてくれない。だからみんな家族が欲しいんだと最近気付いた。