春の嵐

大好きな子が東京を離れてしまった。元々そんなに頻繁に会っていたわけではないから、日々の生活はそこまで変わらないはずなのに、どうしてだろう。胸がザワついてしまう。毎年春のことは大好きなんだけど、今年に限っては好きになれなさそう。呼んでくれたらいつでも会いに行くつもりだ。というか、呼んでくれなくても行くくらいのつもりなんだけど、あんまり負担とか迷惑をかけたくないので難しいところだ。全部うまくいく。確信と祈り、どちらの意味も込めて口に出した言葉だが、今は自分に言い聞かせているようだ。君は全部うまくいくよ。おれもうまくいくといいな。早くまた会いたい。全てが優しく、美しくまわるといい。寂しさとはまた違う、切ない気持ちがある。どれだけ陳腐でもいい、ベタベタでわかりやすい愛と希望だけが溢れますように。