siriasu

『いつか 恋することすら忘れられなくなるぞ』

ウ山あまねの新曲でこんな歌詞があった。わたしは基本的に何も忘れたくないし、特に恋だとか、消え去りそうなうつろいほど固定させたいものだと思ってきたので、この歌詞が膜のように心の薄皮を包み、目から鱗を少し零させる。

あとおれは述べたいより伝えたいし、そうすると伝わらないことの方が多いことも肌感覚として認知している。シリアスな君に、シリアスな君に。伝えたいことは伝えようとするより述べた方が伝わるとしてだ、じゃあ述べても伝わらないものは伝えたい気持ちだけ肥大化するが述べることしかできない状態の居た堪れなさといったら。

光の届かない深海に届く光は目を潰す凶器なのだろうか、それとも希望のようなものとして熱を帯びるのだろうか。おれはおれの世界観の中に光というものを持つ時、いつもそういったことを思う。