余命

「何者かになりたい」みたいな幼い微熱じゃなくて、ただただ音楽がやりたくなってきた最近。何をそんなにこだわっていたのだろう。20代の頃は天才になりたくてなりたくて、というか何か閃くような才能が自分にあるのだと信じたくて、音楽をやるのがとても苦しかった。当然捗らない。何か別のことを見つけなくてはと思い、声優の道へ。4年頑張ってみたら、本当になれちゃった。そして今。天才でもなんでもないし、頑張ってみたら何かが手に入ったおれがここにいて、なんか、音楽またやりたいなって思い始めている。言葉にならない気持ちは歌に乗せる。乗せられる歌を作りたいと思う。どこかで聴いたようなメロディばかりだけど、それでいいんだ。天才はもう諦めたから。何かの焼き増しみたいな曲を沢山作れたらいいな。それが自分を肯定するということだと思う。忙しくしていないと気がもたない。震える身体を引きずって、もう、そろそろいかなくちゃ。