としわすれ

気付いたら年も明けてはや四半期が過ぎてしまった。昨年ブログに残しておこうと思いながら書けていない話がいくつかあったので書いておく。

たとえば代々木のカレー屋で出会ったゆきちゃんのはなし。耳の裏に爬虫類のタトゥーが入っていて、若い頃は有名なコスプレイヤーだったらしい。声優を目指している話をすると応援してくれた。夢と出会いと奇跡の不思議なお話をしてくれて、神様に愛されてる感じがした。ネパール人しか働いていないそのカレー屋で、たまに働いているらしい。また会いたいな。

 

テレビで椎名林檎さんと小林賢太郎さんの対談を観た。小林賢太郎さんが「おもしろい人とおもしろくない人がいるでしょう?世の中には」と林檎さんに訊いたあと、林檎さんの表情を伺いながらぎこちなく「…一般論でいいです」と補足した瞬間がとても良かった。人間はおもしろい生き物だという、一般論であり一般論でない美しい前提がそこにはあった。約60分の番組でその瞬間が印象に残った。あとミスターマリックの話。

 

秋ごろに母が来た話。「老けたとか思ったでしょ」とか言われたけどぜんぜん思わなかった。本当に思わなかったけどどうなんだろう。でもまだ可愛いから心配しなくていいよ。人は変わっていくんだろうけど変わらないこともある。昔は変わらないものばかり求めていたけど、最近は変わっていくことも、正確には変わっていく方向は結局自分を形作るものによって決まっていくということがわかるので、どちらも含めて自分という存在を認識できるようになった。ぜんぜん失敗するし何のコントロールもつかなくなって最悪になったりもするけど、良くあろうとだけは常に思っているし、良くなっていっているとも思っている。